「歯ぎしり」について
実はほとんどの人が「歯ぎしり」をしてます。その中で歯ぎしりの自覚のある人はほんの少しの人しかいません。
またその中で十数%の人は強い歯ぎしりをおこなっています。
一般的には、8時間の睡眠中に15分ほど歯ぎしりをしているそうですが、癖のある人は平均40分ほどしており、中には1時間45分にも及ぶ人がいると言われています。
「歯ぎしり」の種類
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グラインディング
いわゆる「歯ぎしり」のこと。
上下の歯を横にこすり合わせるもので音が大きいのが特徴。 -
タッピング
顎を上下に、物を食べるようにカチカチさせるもの。
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クレンチング
ほとんどの人がやっている。
噛みしめたりくいしばるもの。音が出ない。自覚症状がない。
歯ぎしりで歯に加わる力は、食事の時の何倍にもなります。
特に寝ている間は無意識のため、とても大きな力が加わります。
歯ぎしりによって歯が抜ける・割れる・すり減る・などの症状がおきたり、顎関節症などの原因にもなります。
原因としてストレス・心因性などの情緒的因子や、歯のかみ合わせの悪さなどが考えられます。
「歯ぎしり」の問題点
- 肩こり、偏頭痛、アゴの疲れ、目の奥の痛みなどの原因となることがある。
- 歯が削れたり、割れたりすることがある。
- 歯科治療で入れたセラミックなどのクラウン(被せ物)が割れることがある。
- 歯周病が進行しやすくなる可能性がある。
- 顎関節症が悪化する可能性がある。
- 横で寝ている人の迷惑になることがある。
- 睡眠時無呼吸症候群との関連性が指摘されている。
「歯ぎしり」の軽減法
ナイトガード
歯科医院で自分に合うものを作製してもらう。
その他の軽減法
筋肉のリラクゼーション | 親指以外の4本の指で、両頬を5分程度、比較的強い力で押したり回したり、コリをほぐすようにマッサージする。 |
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就寝時の姿勢 | 枕が高かったり、枕の一部分に頭の上方を乗せて寝ると歯ぎしりしやすい。 そこで、低い枕に首の付け根まで乗せ、顎を上に向けて寝る。 |

ナイトガードによる治療
ナイトガードの主な目的は歯ぎしりにより、歯にかかる負担(歯が削れる・欠ける・割れるなど)や、歯周組織に加わる力を軽減することです。
そのため、さほど歯ぎしりがない方でも、予防のため使用している方もいらっしゃいます。